こんな上司が部下を追いつめる―産業医のファイルから
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人気ランキング : 27143位
定価 : ¥ 1,500
販売元 : 文藝春秋
発売日 : 2006-04 |
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非常にいい本です |
読みやすい。
過労死などの職場で起こるトラブルの原因は、
コミュニケーション不足。それは上司に
大きな責任があるが、若い世代に見られる
コミュニケーション下手も原因とも。
管理職のみならず働く人の必読文献。
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現代社会の問題点をとらえた好著だと感じました。 |
上昇志向は誰にもあるのではないか? と書くと、オレにはないよ、と言う人が必ず出てくるから、多くの人は上昇志向を持っているのではないか? と改めさせていただきましょう。
ネットの面倒なところはそこですね。それでもあなたは上司になりたいデスカ? みたいな意見があったけど、それならあなたはずっと部下でいたいのですか? 何かをしたくて社員や職員になったのではないのですか? 上昇志向がないのであれば、この本は不要でしょう。
わたしは多少でも上昇志向を持つ人間なので、興味深く読みました。
少なからぬ人が指摘しているように、これは上司だけの問題か? 組織全体の問題ではないのか? こうした上司にならないために、いろいろな組織はそれなりの手立てを打っているのか? という厳しい意見には、わたしも賛同します。
しかし、それでも上司という立場があまりに放置され、こうすれば輝く上司になれる、みたいな本ばかりあるなかで、本書は一石を投じたといえるのではないでしょうか。
自分だけ秀でていようという人は360度査定では評価されない、とありましたが、360度査定でなくとも、ダメ上司でしょう。そうした上司がプラス評価されるような社会こそ、おかしいと感じています。
いろいろなブログを読んでいると、基本的な問題点は多くの人がわかっているように思います。進むべき方向性の一つをを本書は提示してくれたような気がしますね。凝集してしまえば、上司論というより、己の手で自分を守れという強烈なメッセージとして、わたしは読みました。
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じわり、購読者は増えていると思います |
この本の題名に似た題の本がかなりあるが、多くは自分をどう伸ばせばいいか、戦略的ビジネスをするにはどうすればいいか、相手の心を読むには何が必要か、といったスタンスのビジネス本である。
そのような本が流行るのは、成果主義や結果重視の風潮があるからだろう。それはそれでよいと思う。
だがもし、そのような期待を抱いて本書を買ったのだとしたら、はっきり言って、それは捨て金になる。やめておいたほうがいい。
本書は、一個人をどう伸ばすかについてのノウハウ本ではない。
共存し、共栄する社会を維持するには何が必要かについて、産業医という立場にいる人から発せられたグローバルな組織論であり、メッセージである。
成果主義の限界が見えつつある中で、しかも格差が拡大しているとはいえ、景気が上昇しているといわれる中で、これから求められるのは、本書のような方向性を明示してくれる本だろう。
入社直後の人から、中間管理職にいる人、あるいは経営者まで視野に入れた本だと思った。
ネットには立ち読みコーナーも出てきたし、書店でためし読みをするのもいいだろう。ピンと来る部分が少しでもあったら、迷わず購入を勧める。かなりの部分でピンと来る人が多いはずだと確信する。
本書を通して、著者が本当に言いたかったことは何か?
十分わかるような気がするが、それでも真意を直に聞きたい、というのが正直な読後感である。
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あなたは‘上司’になりたいですか? |
業務に追われる職場で起こっていることを産業医の眼から綴った本。部下が働いていくのに、上司の資質が大事だというのはわかりますが、その資質を育てる場が会社にあるのかと考えると難しさを感じます。
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良識と知性と、きちんとした日本語と、深い愛を感じますね |
ホントにわかりやすくて読みやすい本ですが、きめ細かくて頭に残ります。読んでいてイヤな気分になるようなところが、どこにもなかった。
これって、ビジネス本には必要です。途中で醒めてしまったり、なあんだ、と思わせちゃうのはダメですね。特に「お気楽ビジネス系」にある。
書かれていることが、やがては血となり、肉となる成分として吸収されていくのが実感できる本です。